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第2回戦:兵士と膠着
Ben Friedman(アメリカ)vs. Grgur Petric Maretic(クロアチア)

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ベン・フリードマン/Ben Friedman vs. グレゴル・ペトリッチ・メレティク/Grgur Petric Maretic(ドラフト)

 ギルド門侵犯のドラフトについて話をするなら、よく挙がる話題のひとつがそのスピードだ。攻撃的なボロス・ギルドが使用可能であること、そして迅速に出る進化持ちのクリーチャーを考慮すると、1ターンか2ターンで手に負えないことになり得る。当然として、プロツアー「ギルド門侵犯」に参加しているプレイヤーたちは「速い手札」、できる限り早い段階で盤面に大きな影響力を与えられるような内容を高く評価しているのだ。

 だがしかし、ゲームがスローダウンすることもあり、そうなればコストの高いカードたちが真価を発揮する場となる。ボロスは素早くスタートを切ることができるが、クリーチャーたちの多くがサイズの小さなものだ。《両生鰐》のようなクリーチャーは実に早く大きく進化することが可能だが、敵陣に攻撃を仕掛けるには危険なことが多い。

 この第2回戦のフィーチャー・マッチでは、ボロスと進化が最後まで膠着するのを目にすることとなる。アメリカ出身のゴールド・レベルのプロ・プレイヤーで、プロツアー・フィラデルフィア2011でTop32に名を連ねたベン・フリードマンと、クロアチアの国別選手権を3度優勝し、最近はクロアチア・チームの仲間と2012ワールド・マジック・カップの準々決勝まで進出したグレゴル・ペトリッチ・メレティクの戦いだ。フリードマンは典型的なボロス、対するペトリッチ・メレティクは強力な一撃を通すクリーチャーたちを集めつつ除去のために白をタッチしたグルールを携えて卓についた。

ベン・フリードマンのボロスと、グレゴル・ペトリッチ・メレティクの白をタッチしたグルールが対峙する。
危険なクリーチャーがいっぱいで目を離せば即敗北するような高速フォーマットが、
ブレーキ音と共に止まる様をご覧あれ。

 フリードマンのクリーチャーたちは速いが小さい。一方、ペトリッチ・メレティクの側には地上戦で役に立つ大型のクリーチャーもいる。確実に起こるクリーチャー同士の膠着を、彼らはどのように突破するのだろうか?

 見てみよう!

ゲーム1

 ペトリッチ・メレティクが初手の7枚に満足したのに対し、フリードマンは手札をライブラリーに送り返した。ペトリッチ・メレティクの初動は《旧き道の信奉者》。フリードマンは《ウォジェクの矛槍兵》だ。ペトリッチ・メレティクは3ターン目《殺戮角》を出して、緑マナと白マナしかないままターンを渡した。

 クリーチャーの交換を嫌ったフリードマンは、《サンホームのギルド魔道士》をプレイしてターンを返す。ペトリッチ・メレティクのクリーチャーたちが送り込まれると、《ウォジェクの矛槍兵》と《殺戮角》が相討ちになり、フリードマンのライフは18になった。ペトリッチ・メレティクは《くすぶり獣》を追加し、ターンを返した。

 フリードマンはペトリッチ・メレティクの盤面を確認すると、4マナを立たせてギルド魔道士の能力を構え、ターンを渡した。ペトリッチ・メレティクが攻撃を加えてフリードマンのライフを13にすると、《そびえ立つ雷拳》が後に続いた。フリードマンはターンの終わりに《サンホームのギルド魔道士》で兵士を生み出し、それに《聖なるマントル》をつけた。これでペトリッチ・メレティクの《そびえ立つ雷拳》からの守りが楽になる。だがそれはクロアチア人プレイヤーの手を緩めることはなく、フリードマンは《そびえ立つ雷拳》を《聖なるマントル》のついたトークンでブロックし、ライフは10まで落ちた。《ボロスの魔鍵》に続いて《闘技》で《サンホームのギルド魔道士》が処分され、フリードマンは次のターンを迎えた。

 フリードマンはアンタップ後《都邑の庇護者》をプレイ。相手の地上部隊は《聖なるマントル》をつけた兵士トークンで止められるので、天使トークンが次のターン攻撃に出た。地上のクリーチャーは足を止め、息切れしたのかターンを渡し続けるペトリッチ・メレティクを後目に、フリードマンは《千年王国のガーゴイル》と《爆弾部隊》を攻撃に加え、フリードマンの飛行部隊がじわじわと最初のゲームを追い詰めていく。


フリードマンは天使・トークンで戦場を舞う。

 2体の飛行持ちが飛びかかり、ペトリッチ・メレティクのライフを10にした。ペトリッチ・メレティクは《腐食スカラベ》を投入してターンを返すと、フリードマンのアップキープに2枚目の《闘技》で4/4の天使を除去した。フリードマンは《千年王国のガーゴイル》で攻撃を続け、ペトリッチ・メレティクをあと1ターンの命とした。ペトリッチ・メレティクはクリーチャーたちを送り込み、そしてフリードマンが適切にブロックを行うと、彼はカードを片付けた。

フリードマン 1-0 ペトリッチ・メレティク

ゲーム2

 両者とも初手を見るなりデッキに送り返す。「良い手札なんだけど、4ターン目まで何も出せないんだ」と、ペトリッチがこぼした。「ボロス相手にやりたいハンドじゃないよね」

「こっちはおなじみの、山4枚スペシャルだよ」と、フリードマン。こちらもマリガンの判断は簡単だった。

 ペトリッチの6枚の手札は迷うところの多いものだったが、彼は悩んだ末にキープを選択し、《円環の賢者》からゲームを始めた。フリードマンは2ターン目《ウォジェクの矛槍兵》を出し、一方ペトリッチは《両生鰐》で進化部隊を作り上げ、《円環の賢者》は2/3に成長した。《ウォジェクの矛槍兵》は攻撃するが、ペトリッチは《くすぶり獣》で彼のクリーチャーたちを進化させ、5点で攻撃する。フリードマンは攻撃を続けるものの、続く彼の《戦心の歩兵》はペトリッチのクリーチャーよりやや小さい。《千年王国のガーゴイル》がペトリッチ側に飛行部隊をもたらし、《円環の賢者》と《くすぶり獣》がフリードマンのライフを9まで落とした。

 フリードマンは長い時間必死に考えると、《両生鰐》に《反逆の行動》を使って大隊を可能にした。ところが、彼が送り込んだのは《ウォジェクの矛槍兵》と《両生鰐》だけだった。《千年王国のガーゴイル》が《ウォジェクの矛槍兵》に飛び込むが、《守られた道》が《ウォジェクの矛槍兵》を救った。ペトリッチのライフは12になった。

 が、それは問題にならず。ペトリッチの攻撃でフリードマンのライフは3まで落ち、《燃えがらの精霊》が戦いの終結を告げると、フリードマンにはわずか2体のクリーチャーで1ターンに12点のダメージを与える術はなかった。

フリードマン 1-1 ペトリッチ・メレティク

ゲーム3

 最終ゲーム、フリードマンの最初の動きは《ウォジェクの矛槍兵》だ。ペトリッチ・メレティクは《緑側の見張り》で対抗する。3ターン目、ボロスの軍勢に《サンホームのギルド魔道士》が加わり、対してペトリッチ・メレティクは《両生鰐》を出した。フリードマンは《サンホームのギルド魔道士》にマナを残して4ターン目を返し、ペトリッチ・メレティクが《千年王国のガーゴイル》を出すと能力を起動した。

 規模を増すフリードマンの軍勢に2体目の《ウォジェクの矛槍兵》と《爆弾部隊》が加わり、一方ペトリッチ・メレティクは《天使の布告》で《サンホームのギルド魔道士》を追放した。フリードマンは可能な選択肢を検討し、最終的に《爆弾部隊》の1点を《両生鰐》へ与えることを決めた。ペトリッチ・メレティクは《緑側の見張り》で《爆弾部隊》と相討ちを取る安全策を取り、ライフを14とした。フリードマンは続けて《騎士の見張り》を使い、2体の2/2兵士を得た。ペトリッチ・メレティクは《そびえ立つ雷拳》を追加して《両生鰐》を3/5に進化させ、フリードマンにターンを返す。フリードマンは2枚目の《爆弾部隊》を投入してからターンを渡した。


ペトリッチ・メレティクは、ボロス軍が最後のダメージを押し通す前にゲームを止めた。
だが、彼はフリードマンの最後の奥の手を持ちこたえることができるだろうか?

 《そびえ立つ雷拳》が警戒を持ち、邪魔されることなく4点を通すと、ペトリッチ・メレティクは《殺戮角》を追加した。フリードマンは盤面を確認し、《火花の強兵》を投入するとすぐさま攻撃に入った。フリードマンのライフは22に、ペトリッチ・メレティクは8となる。

 《ゴーア族の暴行者》が《両生鰐》を進化させて4/6にすると、フリードマンのボロス兵たちに対して余裕のサイズであることを見せつけた。フリードマンは《向こう見ずな技術》を《ウォジェクの矛槍兵》につけるが、クリーチャーたちをその場に釘づけにしようとするペトリッチ・メレティクの《闘技》の餌食となった。だがしかし、それが罠だった。《聖なるマントル》が2/2兵士・トークンに投げ込まれた。これで警戒持ちの兵士・トークンは追加のパワーとプロテクション(クリーチャー)を得た。フリードマンはそれを送り込み、手詰まりだった地上クリーチャーの突破と何者をも通さぬ壁の確保を同時にやり遂げたのだ。

 持ちうる選択肢はすでに尽き、デッキは《聖なるマントル》への解答を見せることはない、という状況になると、ペトリッチ・メレティクは手を差し伸べた。《聖なるマントル》が、フリードマンのクリーチャーたちに必要な特別な後押しをもたらし、彼の軍勢に立ち向かう巨人たちを突破することに成功したのだ。

フリードマン 2-1 ペトリッチ・メレティク


(Tr. Tetsuya Yabuki)

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