藤田 修

Top 8 Interview:

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日本選手権準優勝、アジア選手権準優勝、グランプリ広島準優勝、グランプリ台北でも準優勝。数多くの銀メダルを勝ち取ってきたことで知られる「シルバー・コレクター」藤田修がここアムステルダムの地でとうとう念願のプロツアーでの成功を果たすこととなった。ちなみに、藤田が今大会の日曜日に勝ち残ったことで、日本勢としては個人戦プロツアーでは5大会連続での決勝ラウンド進出という快挙を果たしたことにもなる。

ところで、藤田修はゲームへの情熱とテクニックに優れているだけでなく、その人間性という意味でも高く評価されているプレイヤーである。語りつくされてきたエピソードではあるが、彼は石田格とともに森勝洋のためのチーム「Anchans」を結成してグランプリ台北に参戦し、そこで準優勝という快挙を成し遂げて見せた。後にプロツアー大阪チャンピオンに輝くことになるKen Hoが当時の暫定新人王だったわけだが、森勝洋はこの台北で最後の追い上げを果たし、見事にシーズン最終戦であった世界選手権トロント大会で逆転勝利を果たすことになる。

また、最近でもグランプリ静岡で二人の友人を決勝ラウンドに送り出したことでも藤田は話題となった。予選最終ドラフトで藤田憲一、真木孝一郎という二人の友人と「勝てばベスト8確定」というラインで連続してマッチアップされた彼は…この二戦をともに投了し、自らの決勝進出を放棄してしまったのだ。ちなみに、藤田憲一は本大会において最終順位14位という大健闘を見せたということも触れておこう。

以下、決勝のドラフトを控えた藤田修のショート・インタビュー。

Sideboard:おめでとうございます。念願の決勝進出ですね。藤田さんといえばやはりキャリアの長いプレイヤーというイメージがありますが、マジックをはじめてどのくらいになります?

藤田:18のときからはじめて今が25やから、7年くらいやね。ミラージュとかの前で日本語版4thあたりからやってたし。

Sideboard:念願の決勝ラウンド進出ということになりましたが・・・ありきたりですが勝因はどのあたりでしょう?

藤田:なんやろ。運が良かったのはかなりあると思う。卓内で弱いほうのデッキだったときも、「コイツにだけは勝てる」っていうのが2人くらいはおって…その二人に当たってごっつぁんゴールとかもあったし。ゲンかつぎじゃないけど、「そこそこのデッキ」のほうがなぜか勝てたりするねえ。

Sideboard:たしかに、長丁場の戦いでは幸運にも恵まれないといけない、というのは間違いないでしょうね。ところで、ロチェスターなどに関して特別な練習とかはありましたか?

藤田:いつもどおりにドラフトを仲間とやったくらいで、ロチェスターに特化した特訓とかはなかったかな。大阪での(PTアムステルダムの)権利もちで実際に遠征してきたのはオレと中野(圭貴)だけやしね。でも、周囲とのすみわけで(色の)主張とかはしっかりできるように心がけてドラフトはしたかな。今回は。

Sideboard:その「すみわけ」ですが、ここアムステルダムでは「日本人はすぐに3色に走る」とか「ドラフトが協調的でない」といった意見が海外勢から出ているようですが、そこらへんはどうでしょう? 

藤田:(強いアーティファクトカードが出てても)なるべく色のついたカードでカラーシグナルを出そうとか、そこらへんが出来ていない人は外人でもおるしね。もちろん日本人にだって多いかもしれないけど。っていうか、日本人目立つしな。だから言われるのかも。英語もしゃべれんし。まあ、パック次第(で、協調にはつきあっていられない)かもしれんってのはあるし、難しいやんね。まあ、オレは赤やってないときに出た《メガエイトグ/Megatog》は手をださないタイプ。本当にデッキに必要なものならタッチっていうのはおかしいことやないと思うけど。

Sideboard:《手綱取り/Grab the Reins》だったらどうでしょう?

藤田:いい質問やね(笑) うーん・・・それでも今までやってる色でそれなりのカードがあるなら取らんと思う。

Sideboard:今回のアムステルダムでの(予選ラウンドの)戦いで印象的だったことってありますでしょうか? 

藤田:反省すべき点なら第3ロチェスターかな。中野と一緒だった(ほかには大澤、Tomi Walamies、Gabe Walls、Richard Hoaenなどが同席だった)卓なんだけど、《鉄のゴーレム、ボッシュ/Bosh, Iron Golem》とかに目がいってついつい色主張が遅れたのはあかんかったね。

Sideboard:《鉄のゴーレム、ボッシュ/Bosh, Iron Golem》、《骨断ちの矛槍/Bonesplitter》、《ヴァルショクの戦具/Vulshok Battlegear》といったカードからピックなさって最終的に赤緑になったときのデッキですね。ピックは拝見してました。

藤田:そうそう。それで色主張が遅れて。赤だけはすんなり決まったんだけどもう一色が決まらんかって。・・・まあ最終的には、中野には悪いことしてんけど・・・緑にいかしてもらって。そうなると(二つ下で先に赤緑をはじめていた)中野には緑が十分にまわらんくなってしまってね。緑の強いカードがでなかったのが大きんやけど、それで中野は白に手を出さざるをえなくなって。上(藤田と中野にサンドイッチされていたGabe Walls)が真っ白なときに下から白にいかざるをえなくなってね・・・ハマってもうたけど。どの色にもいけんくなって喧嘩を売るしかなかったんやね。中野も早い段階で《ピューターのゴーレム/Pewter Golem》とって黒を立候補すべきだったって中野も悔やんでたし。それで下のHoaenに黒いかれてもうて身動きがとれなくなったやんね。

Sideboard:なるほど。反省点としてはもっとはやく藤田さんも中野君も強く色を主張すべきだった?

藤田:そやね。オレは一番最初に《鉄のゴーレム、ボッシュ/Bosh, Iron Golem》じゃなくて《まばゆい光線/Blinding Beam》とるべきだったかも。そしたら中野あたりもうまいこと黒をはじめられたかもしれんし。

Sideboard:なるほど。しかし、その「満足いかない」赤緑デッキで2-1できたのはすばらしかったですね。

藤田:あたりがよかった。ホンマに「あの二人にしか勝てんな」と思っていたらその二人にあててくれてね。あっこらへんが分かれ目だったのかも。

Sideboard:一番印象に残っているマッチやエピソードを教えてください。

藤田:エピソードっていったら、今話した第3ドラフトかな。マッチだとやはり予選の最後(13回戦)でBuddeに勝てたことかな。Buddeを倒して決勝進出なんてなんか出来すぎやんね。でも、あれはうれしかったなあ。

Sideboard:藤田さんは…たしか以前のフューチャーマッチではBuddeにやられてしまっているんでしね。

藤田:ニューオリンズであたって、ミスって死んでる(笑)。うん、Kaiに勝ったんはうれしい。

Sideboard:さて、まもなく決勝ラウンドがはじまるわけですが、ドラフトしたいデッキタイプとかって決まっていますか?

藤田:白の装備デッキか青い親和かな。まあ、色をきちんとはやいうちに主張することを第一に。

Sideboard:そういえば「ファーストピックしたいカードはなにか?」という論議がアムステルダムであったみたいですけれど、「象さんハンマー」よりも藤田さんがピックしたいカードって何かありますか?

藤田:《水晶の破片/Crystal Shard》。これは《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer》より強いことも多いんちゃうかな? あと、これは青いという主張も含まれてるピックになるし。

Sideboard:なるほど、ロチェスターならではの点数ということでしょうか? 青いシグナルという意味で?

藤田:いやあ、ブードラでもなあ。いい勝負やね。

Sideboard:では、藤田さんが1番席のプレイヤーとしてこれから決勝ドラフトに参加するとします。そして《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer》と《水晶の破片/Crystal Shard》が出た場合は《水晶の破片/Crystal Shard》ですね?

藤田:気分次第やな(笑) そのパックをあけてみないとどっちをとるかは自分でもわからない。でも、オレはほんま(破片を)評価してんで。

Sideboard:なるほど。それでは《水晶の破片/Crystal Shard》にめぐまれますように。

藤田:ありがとう。なんとかやってみるわ。

-追記-

藤田修は決勝ドラフトで《水晶の破片/Crystal Shard》を引き当て、そして栄えある準優勝へと輝くことになった。おめでとう、藤田。

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